夜に埋もれた季節の涙。/鯨 勇魚
 


−原発の忘れ物。

煙るから、隠した。
人々への輝きの代償と、
反原発への流れから、
曝すのは高炉。
あれにやられたんだ。

チェルノブイリの影と
大戦から終幕の情景。

ねむらせてください。

あたしたちが知らないなら、
夢で見る現実へ。

とまり木を、折らないでください。
その音が嫌いだと、ふさぎ込む。
冷たいフローリングに足音が伝わる。
脈動へと変わる。それは、命取り。
既に皆様抱えているのですよ。

−燈籠流し。

とくら、
とくら。

濃密な暗がりに分かれていった。
過ちは。
つぶやき、そこを離れられないでいる。


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