夜に埋もれた季節の涙。/鯨 勇魚
赤々。黄色や翠色飾られた燈籠の、
立ち往生は、ひしめき合う。
つきつめた。逆流に見えた。
どさくさ紛れにあたしの夢もながす。
無数。の、風に揺らぎながら。
河原。にも、見えた。目礼を、思い出す。
部屋で一人。静かな、夜遅く。
左手。の、平に現実を無くす。
薬水はかかせない。
灰色に近い、夜。の、区別を、
内緒の存在。を、確かめたい。
毎日のように縁側の風鈴です。
あちらがわとこちらがわ。
川を揺らぐ流れ。
掛橋は意識じかん。寸断。
とくら、
とくら。
鳴るのです。
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