夜に埋もれた季節の涙。/鯨 勇魚
 
い。
発破のような地震は。
人。と、いう。
被災者がセツセツと。
列を。あるいは、
火傷をした時と同じ瞬間で、
七月十六日。
十二時十三分。
新潟沖。で、発動。

直撃。を、知らない。
被災避難民を映し出す、液晶画面のように、第三者は薄っぺらいのか。

村があり、畑があり。
半袖の風が遊びまわり。
おしめ。が、足りない。
毎回の如く、活かされることのない実験舞台。

兵隊さん。
あなたたちは、そう呼ばれても、しかたない立場だろう。
見た目は自衛隊の風。
救済。その、夕暮れる、空間に喉が渇き、
死者の灰は、慌ただしい中。
ひっそりと、眠り。に、つく。

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