職業としての詩人/和泉 輪
がまず挙がってくるだろう(詩と詞の違いはあるが)最近ではむしろ歌詞のほうを重要視して歌を聴く若者が増えているくらいなのだ。
ビートルズ以降 ミュージシャンたちがエモーションの伝達に苦心し言葉とメロディーを紡いでいる間、当の詩人たちは一体何をしていたか。 現代詩? 言葉遊び? 意味の破壊?少なくともエモーションの供給という面において詩人の入り込む余地などもう残されていないのだ。(詩のボクシングなどではエモーションを重要視しているが)
誰かが言っていた「詩人の詩を読むのは詩人しかいない。閉ざされた市場だ。」という言葉を私は噛み締める。私は昔からイスタンブールに憧れ、トルコの関連書籍を調べて
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