二〇〇四年週間激写ボーイ九月号/土田
青猫」「蝶を夢む」「氷島」「宿命」。なんだか陰気くさいタイトルばかりが続いた。しかし一冊一冊の本の重さがひしひしと体に伝わってくる。手が一瞬汗ばみ、一瞬にして乾く。陰茎が敏感になる。「詩の原理」これも違う。かび臭い本を元の場所へ戻す。次の本へ手を掛ける。パンツがぬめる。嘔吐しながらパンツがぬめる。ズボンといっしょにパンツを脱ぐ。草原で緑を犯したくなる。全身に鳥肌が立つ。どこかで蛤の割れ目から何かが光り、ぼくをずっと見つめている。ばくてりあの耳と足と口と鼻を犯したくなる。ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、ちら、と、なにかがぼくの陰茎をくす
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