断片的で暗示的な精神内での印象達/はじめ
 
 雨が決して止まない学校の教室
 曜日は無い暗い廊下の突き当たりに集まって怪談話をしている
 この空間は永遠だ
 無限に続く5分休み 僕らの後ろに先生はいない
 教卓やテストのプリント用紙に暖かみを感じる
 あの悪ガキ達もいない
 この雰囲気のひんやりしているリノリウムの廊下なら何処までも突っ走っていけそうだ
 突っ走っていったら放課後になっていた
 僕は何故か中庭の扉の鍵がちゃんと閉まっているのか気になった
 用務員のおじさんの左手の薬指は何処へ行ったの?
 降り注ぐ闇 多目的教室 寄り掛かっているトイレの扉
 僕は天まで届く大樹に記憶を刻み込む
 腹の膨らんだ蛇 校内放
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