コンクリート塊/白昼夢
 
しました。
見たくないものを見るのには飽きました。
空は自由です。
悲しみも喜びもある、素敵な場所です。
ただ、未来なんてものはありませんが)

4、黄昏

夕焼けの橙がやまなみに映るとき、廃墟も染まっていた。あの塊は廃墟のようだ。
人気の全くしない廊下、冷たい無機質の壁。
温もりの無い石に、体温が奪われてゆく。ここで死ぬわけにはいかない。みんな複製品だ。だから一つ異常が起きると排除される。
排除したいなら排除しろ!俺は複製品じゃない。模造品でもない。金の亡者には操られてたまるか!


断片
(今日も畜生、畜生言いながら塊を見上げています
煙草の煙が昇っていきます、
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