詩集・人生の最中に/生田 稔
 
君よ、詩を書くために
人は世に在る。

コーヒーブレイク
美しき諍いの後
一杯のコーヒーを
3階のレストランの
見晴らしのきく窓辺で
三人の女が奥の席で
しゃべっている
(1995・9・27 曇り日・午後3時)



花と食

緑の野の水仙
女は花なのか
一人部屋にいて、部屋には飾りがある
植物園で、ダフォディルに

向うのほうで揺れている
沢山のダフォディル
印象、夢に描くワッズワース
君、詩を書きたまえ

今年、冬、蟹を食べに 
越前へ行こう
食べるため
生きるため

沢蟹を採りに女の子と
登りがけ、ひやかす近所の子 
二人とも
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