空飛ぶ機械のための習作/はらだまさる
や生きてきた時代背景、出会った人などと深く関わりのあるもので、あなたがこの世界に生まれてから色々と、とてもナイーヴで個人的な体験をずっと繰り返して生きてきた結果、その過程で世界によって、社会によって無意識に造り上げられた、否、プログラミングされたボタン=ツボが、十人十色それぞれに幾つかずつ、存在している。笑いのツボがあるように、怒りのツボ、イライラのツボ、悲しみのツボ、苦しみのツボなど、それらのツボ=ボタンが何かの拍子で誰かに押されたら、あなたは笑い、怒り、イライラし、悲しみ、苦しみ、批判したい機械なのである。それらの感情は、他者と共通の反応でありながら、ほとんどが互いに理解出来ないものであるだろ
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