5つの報告/んなこたーない
ね、としか答えられない。
あえて言えば、「ひとしお」より「幻滅」の方がニュアンス的におかしいのである。
失言というのはたいてい起こるべくして起こるものなので、
彼の人となりを知っていれば、およそ想定内の出来事である。
また、すでに知っている彼の美点と比べて失言を帳消しにすることだって出来る。
というか、初対面の人が一向に空気を読めていないのを見たら、誰だって最悪の印象を持つのは当然である。
5.
ここからは、「こともあろうに詩人であろう人が言葉を誤用するなど幻滅感もひとしおだよ」を手がかりに
話を拡張しつつ、いくつか書いてみようと思う。
永井荷風は日記のなかで佐藤
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)