シャドー・ワーク(Shadow Work)/んなこたーない
 
法について考えはじめる。

健全に乾いた君たちのエレジー。変装狂の快楽に、訪れた闇が乱反射する。
ドアが開くと黴臭く、金属バットは成り行きだけで唸りをあげる。

盲いたひとつの息が往来する、ぼくらが生きていたということは。……
すべて似通った時間の、捕われの日々よ。仰向けに倒れて、爪を噛んだよ。

なぜなら君は寝室ではドンキホーテを読み、便器に跨れば敬虔に聖書を読むからだ。
つまり、尻の穴に胡瓜だって挿すぜ。君はひとり確認する。

そうして君は目から泡を吹く。酔い覚めの冷感に歯を鳴らす。
つまり、郵便受けは催促状のためだけにあるわけじゃないんだぜ。君はひとり確認する。

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