かよわき人々/atsuchan69
ほのぼのした顔で
有るったけ ふみにじり、
思う存分に略奪して
走り去ろうと
する
と、
足に纏わりついた母
「行かないでおくれよ
なんて云うので
「ああ、そう
お腹空いたから
ごはん作ってよ
某国の軍服を脱ぎ、
炬燵に入る
今夜はスキヤキ。
それも苛め抜かれた
極上の但馬牛ロース
さて――
この歳になって想うことは
ツレ(友人)が皆、
そこそこのポジションにいて
僕の一言で、いざとなれば
数十人は動いてくれることだが
「殺れ とは言わない
しかし咽喉まで出掛けることもある
ガラス一枚隔て
窓の外は木枯らし吹く
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)