かよわき人々/atsuchan69
 
ほのぼのした顔で
有るったけ ふみにじり、
思う存分に略奪して
走り去ろうと
する

 と、

足に纏わりついた母
「行かないでおくれよ

なんて云うので
「ああ、そう
お腹空いたから
ごはん作ってよ

某国の軍服を脱ぎ、
炬燵に入る
今夜はスキヤキ。
それも苛め抜かれた
極上の但馬牛ロース

 さて――
この歳になって想うことは

ツレ(友人)が皆、
そこそこのポジションにいて
僕の一言で、いざとなれば
数十人は動いてくれることだが

「殺れ とは言わない
しかし咽喉まで出掛けることもある

ガラス一枚隔て
窓の外は木枯らし吹く
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