@ノ”「えいえんをめぐる短詩集」/ダーザイン
一過性の歳月もなかばを過ぎて
無が触れてくるのがわかります
カモメ
鉛色の海は静かにないで
茫々と煙る空を見上げると
カモメが一羽
ぴんでとめたように
静止していた
えいえんなんて なかった
放射冷却
夜はどこまでもふけていくので
星は瞬きもせず見つめているので
放射冷却の朝を迎える前に
遠い所へ心を飛ばした
えいえんなんて なかった
えいえんなんてなかった
ふけていく夜の果てには
光る石がひとつ落ちていて
その石の中には
小さな心が封印されていて
あなたと出会う約束を
果たせな
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