@ノ”「えいえんをめぐる短詩集」/ダーザイン
 
ザミのようなえいえん
更けていく夜の果てにぽつんと灯る街灯のような えいえん



 アンモナイト


雪どけの沢を登っていくと
あちこちで河岸の白亜の崖が崩れて
時々アンモナイトが転がっていたりもする
ふたつに割れたアンモナイトの房室のなかには
方解石が結晶していたりして

始めてアンモナイトの沢に入った日は まだ中学生だった
あの日からずっと えいえんを探してきたのだな



 お星様


風がさわさわ囁くので
タバコの先に火を灯し
深夜の庭に出てみると
がらんどうの天蓋に
からっぽ闇が映されていました
ねぼすけの神さまが
幻灯機で星々を
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