小説の習作 原稿用紙三頁 #17/田中教平
今朝は寒いのか、暖かいのか分からなかった。ユウスケ、彼が妻に訊ねると
「丁度いい」
という、なんとも言えない答えが返ってきた。
彼は朝湯に何度か浸かり、元気を出そうとつとめたが、叶わなかった。少し憂鬱な心地のまま可燃ゴミを捨てに出た。
ユウスケの住居を中心にして、北に向かえば、日蓮修行の地にあたる大きな寺があり、そのパワーが日々、北の圏内を守っていると思われた。しかし不思議な事に、その寺の周辺のお寺、又、ユウスケの住居から東、南、西、にあたるお寺はことごとく禅宗なのである。
つまり、この北側の大きなお寺も、そもそも禅宗であって、日蓮はその中に身を置く事で、自己研磨し、後に法華宗を
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