小説の習作 原稿用紙三頁 #17/田中教平
 
宗を確立した可能性があるのではないか、と、ユウスケは勘ぐっていた。しかしすべては妄想である。
 又、ユウスケが今、住んでいる住居から元々、遠く北東の山の中の家で一人暮らしをしていたとき、お隣がお寺さんであって、そこの若い長男が、今、その北の大きなお寺に修行に出ているということを、彼は、母から聞いていた。
 以前、その周辺を散策したとき、作務衣に身を包んで頭を剃った若い衆、四、五人が、木々の枝の伐採作業を行っていた。ユウスケは、それが彼らの、その日の米を炊く為にそうしていた事に、今頃になって気づいた。

 日本のお寺の数は、コンビニエンスストアに匹敵するほど多く、後継者問題に悩んでいる所も多
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