バトル・リング[318]
2005 01/26 07:41
田代深子

>316
>批評禁止の未詩にばかり投稿する人というのは、つまりは一種の弱者だと思うわけ。未詩に投稿するなとは言わないけれど、未詩にばかり投稿する人が他の人の文章を批評しようとするなら、私はちょっと矛盾を感じる。自分は保護下にいて安穏としてるのに、他のものを批判しようとする、そんな態度、ありかな。

 ことは「未詩・独白」カテゴリーを各個人がどのように考えるかの領分であり、「未詩に投稿する人は(悪いことではないが) "弱者" であるから、他人の作品を批評する資格はない」とするなら、それは飛躍であると感じます。そのような考え方がこのフォーラム内で一定の通念として効力を持ってしまうことに不安を感じましたので、その部分にだけ反対意見を表明します。私はそうは思いません。
(そのほかの細かいやりとりは読めていませんので、過去に同じ議論があったのだとしたらお詫びします。全体の流れに関与するつもりはありません。)
 批評に強い関心を持ち力量に長けた人物が批評以外の創作も手がけ、自分の作品を自分で「詩と規定できない」「試作」であると考え自由詩のカテゴリーに入れないまま続けていく、という事例もありうるはずです。「批評」に影響されやすいと自覚する人が、それを避けるために「未詩」カテゴリーを選択することもあるでしょう。それは、文学作品に対するその人自身の造詣に属する問題です。そうでなかったとしても、その人が "弱者" であるかどうかは、「自由詩」であれ「未詩」であれ「批評」であれ、公表された創作には関係ないことです。創作はいずれにせよ、批判的な目にも晒されます。誰に何を読みとられるのか作者には不可知で、読者にとっては「それに何某かの感想を抱いてしまう」という意味では同等です。評価はさまざまでしょうが、読まれなければ何も起きません。
 作品は、公表されなければ何も始まりません。発言力のある一部の人の規定が(心的な部分にとどまるのであれ)権能を持つことに抵抗を感じますので、そうでない考えも大いにありなのだ、ということを、ここに表明しに来ました。以上です。
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