07/15 23:39
一番絞り
なんかびっくりしたのだけど664の発言に四っつも星をいただいてびっくししている。
それも、ともに罵倒合戦を繰り広げていた方々からいただいたのがとてもうれしい。
これはなんていうか、期待していなかっただけに、感激だ。
ただ、みなさんは多分、ネット上にある議論のためのサイトのきめ細かな分類と研究に感心して
それを紹介したことに星を入れられたのだと思う。
でも、できれば本のほう『議論のレッスン』をぜひ読んでいただきたい。
これはそこらにある、「議論に負けないためのノウハウ」物でもなければ、
デベートのための実用書でもない。
まったく違う観点から議論というものを解き明かしているという点で画期的なものだ、
と、少なくとも世間の狭いわたしは思っている。
これは、使い方によっては怖ろしい破壊力を発揮する。
この本で強調しているのは意見の根拠ではなく、根拠のさらに裏にある論拠である。
たとえばの話、ある会社員が風邪をひいて上司に電話をしたとする。
会社員の話は一見、論理的にみえる。
「風邪をひいて熱があるので、休ませて下さい」
休む理由は風邪、熱だ。
しかし上司はいう。
「熱があるのならアスピリンでも飲んでくればいいでしょう」
会社員「でも、ほとんど歩けないのです」
上司「じゃあ、タクシーを呼んでください」
正当な根拠、理由を挙げたって、議論は延々とつづく。
なぜか? そこで著者は
論拠を示すことが必要なのだと強調する。
どこででもよく目にする堂々めぐりの議論は
必ずこの点でいきずまっている。
それらを事例をあげて事細かに説明し、その場合の脱却法を示唆してくれている。
そういう意味でこの本は、人様と「正しい」議論をする場合には必携であると
おもっている。