「 眼球避難。 」
PULL.







眼を開ける暗証番号をおしえるから眼を閉じて避難して、

ゲンジツは眼球に触れて犯されるどろどろになみだにまみれて、


「おんなのこ。」と呼ばれるうちはまだ死にきれないと思う女の夜。

空っぽのグラスにつめたいことばとケイタイを突っこんでシェイクする。

夕べ観た映画女優のまねをして「どうして?。」ときいてみる実験。

ねぇあたらしい珈琲をひとつこれじゃ冷たくて彼にかけられない。

彼の首のとどく位置にピアノ線を張るそんなG線上のテロル。

ネクタイで縛られひとばん死姦されるそんなおつきあいでした。

このメールはやさしいことばをゆびさきで押し殺してできました。

待ちぼうけ喰わされカップルだらけの喫茶店ゆるいテロルは如何?。


くらくらくらと眼が醒めて三百六十度のゲンジツに眩暈する。

ギギギきつくきつく目をつむりゆがんだ眼球の中で夢をみる。


おやすみ眼の中にそれをいれる方法がみつかったらおしえてよ。












           了。



短歌 「 眼球避難。 」 Copyright PULL. 2011-03-30 01:25:46
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