「 草原の教室。 」
PULL.







ひとりぼっちの教室から見上げるきみはどうしてそんなに青いの、




背高草。
飛び越え飛び越え高くなれ。
もっと誰よりきみよりも。


お腹が空いたら寝ころびお昼の時間。
青い花にはにがい味。




吹かれて飛んでゆければ種になれる。
翼なんていらないぼくらに、





タンポポの数を数えて三つ葉で割って教科書には四つ葉の栞。





草笛が聴こえてる?。
上手でしょ。
誰にも聴かせたことはないけれど。








教室はいつもひとりぼっちだけどさらさらと草たちが笑ってる。












           了。



短歌 「 草原の教室。 」 Copyright PULL. 2007-03-30 07:34:38
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