ポチ連れて右に折れたら夏館
入道雲白いもくもく幼き日
本好きのギター少年ハンモック
ビールより缶チューハイや缶たまる
ポチ連れて曲がる三叉路大夕焼
薫風や金の穂麦の地平線
ギターを弾く少年と金の穂麦かな
干してある君のタオルに薫風が
薫風や金の穂麦の地平線
麦の秋あの日の空と風続き
芝居観て朝顔市や万太郎
この風とバルコニーはいま猫のもの
父さんの歯のない笑い百日紅
キッチンの椅子は三脚センダック
六歳の背丈の君の夕焼雲
君と私あいあい傘の青葉雨
夜が明けて五月の靴はおろしたて
ごきぶりにうんざりされてなつめ球
春風や梢の雪のとける音
薫風や私は私でいてもいい
チャウダーの夢あしたの歌ほととぎす
私とは思うところの全て春
日輪の君と私と春の猫
探されたい猫が吾 ....
かの靴と梢の春と雑草と
春の野のポケットにいま入ります
わたくしはきかないでしょうほととぎす
屋根裏に灯を持て行けば子猫かな
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