蛙の子もう産まれるかひよひよと温かきそのゼリーの中に
雑音は頭の中で処分するあの夏の夜のamバンド
ただ一枚掲示板には忘れ物官製葉書の持ち主求む
夕闇の重たき雲に白鳥の群 ....
中東の先の元首が露と消え波も立つまじ極東の島
午後に吠え夜に己れの洞に哭く肉の{ルビ葛=かずら}に囚われし我
消えてゆくひとりの時間ゆうるりと道に{ルビ描=か}かれた雨音のよに
午後に墜ち静かに ....
発掘した漫画おもしろ過ぎて続きを探して掃除続かず。
「あそこに手が届く?。
わぁ!足も届くんだ!。
すっごいねー。」
おだてられました。
天窓 ....
純白の雪舞い降りて新年は清らかに唯幸せよ降れ
庭先にあふれるこぼれる赤い花揺らして散らす春色の鳥
雪崩式口説き落としでそのままフォールなんてしませんわたしはヒール。
ウェスタンラリアット一閃!西のホテルに消えゆくきみについてゆく。
入場テーマ鳴りやまぬう ....
逃げ出すフライドチキンを追いかけるサンタは値崩れプライドレス。
弱虫チキンを追いかけろ!フライドプライドチキンレースいん師走。
ドナドナぼくはトナカイ売られ ....
【春】
雨上がりの桜並木を駆け抜けたフロントガラスにピンクの水玉
【梅雨】
ロックした車のシートに置き去りの鏡が空の顔色伺う
【夏】
トランクに放り投げて乗せたのはビ ....
バックドロップの様なバク転をした記憶があるのはなぜですか。
喧嘩十段なんてそんなおもしろいこと言わないでくださいあはは。
回し蹴りの恍惚は止 ....
なぶられて大鼠の尾やはらかに冬の地を打つ死してなほ打つ
むざむざと引きずられゆく鼠の尾 師走の道をけものが渡る
人並みにもの{ルビ購=あがな}ひて心安し師走の街の世 ....
一夜一矢の矢を番へ射る夢見る夜やがて微睡む赫の朝。
尽きる矢は在れ夜は無く夜を番へば果ても無く続く夜とは。
明けぬ果てには矢を番へ射りて殺ししおんな ....
告白します。
主食はみかんです。
黄色いお手てのみかん星人。
好きな音楽は、
シューベルト「未完成。」
甘酸っぱい望郷の曲です。
今日は休柑日。
....
知る人ぞ 知る限定のノリ弁を
買って帰らん 聖なる夜に
鮮やかな 赤いタンクに寄り添いて
灯油を入れるわが身悲しき
燃えるごみ 燃えないごみと分ける夜 ....
冬晴れの日曜の朝ふとん干すコントレールはうつろにながく
ゆきの「ゆ」が角ばって見える、
さむい。
屋根裏部屋は、
雪色吐息。
みかんはこたつで甘くなる。
ならばとりんごも並べてはみたが、
はて。
....
「譲ります」細き文字に貫かれ熱き心に雪が積もる
数億の命が競い手に入れた吾は身体を傷つけている
君が居ただから田舎を出てきたと言ってみたけど半分はウソ
体内のひとつ ....
猟奇殺人は世の常と、
皆がこぞって斬りたがって、
皆殺し。
死体がふたつで腕が三本足五本。
さて死んだのは何人?。
腕には、
それぞれ文字が切り ....
今はもう聞けないテープを出してみるネットラジオのなつかしいジャズ
辛口のカレーをライスなしで食うくらいは破滅的な木曜
このカレー泣けてくるほど辛いよね 玉ねぎのせいなんかじゃないね
貞操は守りたいから今日作るごはんはまるごとニンニクカレー
....
曇り空ストーブの上で鳴るやかんおはようを言う亀と私と
こんこんこん、
こーん。
と、
ルートヴィヒはかく扉を叩く。
はやく冷めますよ。
ブラームスの掛かる部屋で、
クララとお茶を。
いえない恋もあ ....
膨らんだ真っ赤な少女が綻べば真綿の雪に椿がぽとり
体内で春を待ちきれずに芽吹く血潮に染まった椿のつぼみ
花びらを散らさぬように雪の上そろりと歩くも染みが点々
赤い紅 ....
亡き友と同じ死に様カンニング中島忠幸復帰かなわず
たたかうトナカイさんへ、
サンタにまけないでください。
たたらたあこより。
あとごにちかんですね。
サンタのおうぶおうにまけず、
がんばって。
たあこ。
....
「名乗れば」 と
あおざめて、絶つ 色黒の 文みゃく馳す空 やけに音なく
いつだって 何もしない をしているの
ママは怒るけど本当だもん
赤面す 落ち込む 媚びる 自惚れる 恋の{ルビ醜態=フェイズ}の罠にあらがう
人恋し 初冬の夜半のニルバーナ 白磁のカップ一気にのみ干す
優先席お譲りください 不自由なこころの女がこ ....
さむい日には、
セーターくんが話し出し、
「ねえねえ。
はなみずちょーだい。」
「だめ!。」
「ケチ。」
しんぐるべーるしんぐるべーる。
街には ....
霜葉ふむ皮のブーツの小気味よさこのままいつか見知らぬ冬に
窓ガラスくもる吐息にだまりこむ人のしぐさのその残酷さ
冬{ルビ薔薇=そうび}あかい棘さす指先の血のにじむ{ルビ孤悲=こい} ....
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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