食べられますが
食べたらだめです
なくなっちゃいますから
マリエには
クロカントブッシュ
夏のソワレにはエクレール
お持ち帰りですか?
ドライアイスはご用意できますが
賞味期限 ....
見えない子供の夢ばかり見る
うたと声を指さしている
かすかな鉄の飛び去る音
鐘に落ちる音 水に落ちる音
岩を擦る木
火ははじまりを燃し
ほどきほどかれ 姿むすぶ ....
自慰行為のその姿が
祈りに似てきたりすると
ひとはしぬのだとおもいました
もう、救いなんてどこにあるものでもなく
独りで創り出す ....
{ルビ襤褸=ぼろ}雑巾のような犬を拾った
かわいそうだからウエットティッシュと名付けた
しめった塊の集束体でさえも
肉体と呼ぶ、悲しい慣習があるの ....
あなたはいつだったか
私の髪に赤く綺麗な
オキザリスの花をさしてくれましたね
春の風にそよそよと
私の髪で揺れていた
あのかわいらしい花
あの ....
世界は少しずつ変わろうとしている
やわらかな春から夏に
秋に冬に変わろうとする様に
永遠があるなら見届けたい
どこに向かうのか
何を選び
何を置いていくのか
曇り空の向こうの太陽は相変わ ....
/
空の上にはきっと
もうひとつの空があって
雲の死骸や
産まれたばかりの星が
触られるのを待っている
夜闇の裏にはきっと
もうひとつの闇があって
焼きついた月光や
あいまいな朝が
....
もうだいぶ短くなった青鉛筆を
今日も必死に削っている
先を細く細く尖らせなければ
気がすまないんだ
そのくせ
極度の尖端恐怖症なものだから
どれほど尖っているのか
目で見て確かめることも ....
・
机を彫刻刀で切り付けて
切れ目をひとつ作って指で開くと
そこに海が広がっているときがある
授業中やお昼休みの間はつま先から飛び込んで
そこでじっとしていた
息ができないという点では ....
わたしの生まれ育った村には
鮮やかな花が咲いていて
広大な田地が広がっている
野良犬がそこらじゅうにべとっと寝ていて
曖昧な微笑みを浮かべる村人と
いないはずの人たちが生きていた
たと ....
渚にビーチパラソル立てて
波打ち際ではしゃぐ彼女ら
挑発的な水着を着用して
挑発的な肉体を震わせて
真夏に躍動する彼女らに
なす術なく踏み潰されてゆく
砂中のあさりの哀しみを
あなた方は ....
電源 誕生
再生 生活
早送り 倦怠
一時停止 岐路
スロー 苦悩
巻戻し 懐古
停止 病身
録画 愛する人
電源 死
....
1.
すき
きらい
どちらでもない
ひとひらの
花びらを海辺にすてに行く
指先が君を呼びかけていて、長袖を捲ることが
できない
もう知ってるんだ
この先で
海辺の声 ....
わたしの名前は声に出すと
窓の外からきこえるクラクションにそっくりで
誰かが警笛を鳴らす度
「はぁい」
私は返事をする
先生どうしてママはごはんはいらないというと ....
細い糸のように感情がのびていく
青い空の中でゆれてる
スローで閉じていくひかり
どこでもない
誰も知らない
息継ぎのまに
電車のような時間が
みんなを乗せて
「家族」という文字が色あせ ....
蝋燭が
消えそうになると
まだ燃えている
知らない蝋燭がやってきて
消えてしまう前に
やさしく火を貸してくれる
白く溶ける
蝋を流しながら
傷跡のように
それは残る
....
ことばは 手段
伝えるための
深夜の国道は
暗く流れて
6車線 約50メートル
渡りきるのは造作ない
遠い信号が
赤に変わった
ヘッドライトが
右へ流れた
やすやすと
....
どうも顔がムズムズ疼くので
慌てて顔を洗って鏡を見ると
目と鼻と口と眉毛とえくぼが無い
耳も少し消えかけている
顔をごっそり洗い落としてしまったらしい
でも見える
鏡にに映る自分が
....
俺のことをみてる
コンビニの前の女の子
小麦色の焼けた肌
アップした長い茶髪
オレンジのホットパンツから伸びる足
健康的でいいね
俺のことが好きなのだろう
想像してご覧
ぼくたち
....
白いりぼんが流されてゆく
美しく結ばれたままで
かわした約束が緩むとき
こわくてひっぱれなかったりぼんの先が
ゆらゆら水に揺られて流されてゆく
きれいなままで消えてゆく白 ....
東京タワーにアリさんがつまづいたらニュースでしょうか
ちっちゃな黒い一匹のアリさん
東京タワーがアリさんにつまづいたらニュースでしょうか
赤白なら今も東京一ののっぽさん
イヌも歩けば棒にあ ....
*
あの日、父さんは
僕に拳骨を一つくれた後、
西瓜を食べたいな
って、思ったら
ちゃんと言いなさいと
悲し気な顔をして
溜め息を一つついた後、空を見上げて…
確かに、
クスッと笑いを漏らして ....
「なくさないでね」と
母親に渡された乗車券
握り締める
チクチクと
手のひらに刺さる角っこ
手の中の
小さな痛み
それがあの日の
わたしのすべて
チクチクと
手のひ ....
時は流れ
ぼや〜んと口を開ける
頭は空になる
ゴンがやってくる
愛される
嫌われる
好かれる
嫌われる
花に水をやる
亀に餌をやる
星に眼をやる
体に酒をやる
書こうとする試みが
厚い夏の一室に
雷撃のノスタルジアを 低く
響かせる
窓がなくても 開く
ピアノの蓋のように
あるいは熱せられた二枚貝のように
暑さで頭が溶けそう
あの人は、行くそうで
新幹線で何時間かの距離
でも、わたしには永遠の別れ
言葉交わせただけでも奇跡?
そんな風に思えるほど、大人じゃないし、割り切 ....
僕は夢の国に住んでいる
愉快な友達だってたくさんいた
肌の色の病気の熊
言語障害のアヒル
狂犬
僕は笑い続けた 血を吐くまで笑い続けた
僕は踊り続けた 気が狂うまで踊り続けた
僕 ....
郊外の電柱林は、中小ビルと畑があって
互いに異なるプロトコルでネットワークにアクセスしている。
電波洪水が起きても、ただの雑音だから無視されて、ゴミ箱に捨てられた。
少年は耳を雑音に ....
一日中
夢を見ていた。
一日中
探していた。
東名高速走り
考えていた
人生の目的って何
葛藤が渦巻いていた。
よい思いをしたい
楽しい毎日を過ごしたい。
美味い物が食いた ....
阪急御影駅で降り
石畳の道を登る
道は家々の間を巡り
やがて甲南病院に到る
キラキラと輝く風に揺れ
木々が歌う中 静かに佇む
時代(とき)に馴染んだ白い壁
ガーゼの浴衣 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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