[379]ハァモニィベル[2017 01/30 21:03]★1
た。そこでしか会わない奇妙な顔見知り達の間には、いろいろ
な情報が飛び交います。
転校してから同じ学級に友人がチラホラとでき始めた頃、家に遊びに行った友達の中には、
妙に、お坊ちゃんやお嬢さんがいたりしましたが、彼らは、転校生のわたしに、その地の名所
を案内してくれたり、習慣を親切に説明してくれました。
感謝した私は、最後に、自分のできるお礼というかお返しに、例の駄菓子屋へ彼らを案内して
みたことがあります。
すると、意外にも彼らはそこを知らず、(たいてい、お坊ちゃん達は、そういう場所への
出入りを禁じられていたので、)見たことのない安価な菓子が魅惑的に並べられ、食べたこ
とのないワイルドな鉄板の、しかも見知らぬサロンが存在したという、新世界に踏み込んだ衝撃を
私にいちいち漏らしては、やがて、何も知らない転校生である筈の私を、一転、尊敬のまな
ざしで見つめたりするのでした。そんな思い出も、「駄菓子屋」にはあります。
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