[358]高橋良幸[2016 02/02 08:27]
されている「体験」は「多くの体験」を蒸留させたもの、言い換えれば多世界解釈的に重ね合わされた叙述可能なあらゆるバージョンの場面を、詩を目指して収束させたように見えるのではないかと思います。そして、その中には読者の日常体験が蒸留された時におなじ記述となる場面も含まれており、それが読者に詩情をもたらすはずだと思います。
翻って、「暗くなるまで待って」は「詩と象徴」と題された散文をもとに構成されており、先にそれを読んだ印象もあるかもしれませんが、作者のペースで作者の語りがなされている印象が強く、これが共感を呼びづらい原因になっていると思います。以上です。
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