[179]大村 浩一[2006 06/28 21:15]★1
、こういう場合にはその周囲に置
かれることばのセンスを、作者は問われます。
 この詩の良さを支えたものは2つあると私は思います。1つには固定観念に
囚われない視線の良さ。幻想のなかの時計と自分が歪むという、二つの逆説。
 大地や壁のような基準や、自分自身と思っていたものがゆさぶられる。この
想像力は、ことばの可能性を拓く力そのものです。座ったままテレビを眺める
ような視線で書いた詩では、こうはいかない。
 もう1つはことばの選び方の繊細さです。「灰色の」「たゆたう」「鮮やか
な光」「白い」「赤い」「無数の線」といった、色彩や立体感をふくらませる
視覚的イメージの表現や、「舞う」「
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