作者からのコメント
おゆ




「babystar」

 冬の朝の肩口を
 ふゆ
 となぞり、柔らかさを与えてみる
 100℃が滑り落ちていく、
 白い学校から海までの坂道のなかで
 袖をつかまれたまま
 伸びきってしまう
 コットンセーターのような

 (海はきらきらとしている)

 合わせたなら
 瞬間イコンめいた眼が
 黒点から冷めてゆくように
 なだれをうって
 町
 の中のぼくらは
 36度5分の日々へと流れ込む
 ねがわくば
 あと0.5度だけ体を温めたい
 


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