ポイントのコメント
[アラガイs]
くびれ。と身体的特徴を表すようなタイトルですが、モノに沿えばくびれとは捻れ、あるいは歪みでもある。読んでいけば、身体的に知覚できるものと想像でしか語れない精神的なものが交錯し、またはかけひきを繰り返ししながらに対立していきます。〜いのちが漏れてゆく〜なんてそうでしょうね。文中にある〜灰が空腹を満たすことはなく、とは(火あるいは炎)〜喘息の風車〜とは(風やエネルギー)〜耳の万華鏡〜とは(暗闇または沈黙)であり、臓腑は花びら〜(土に水)でしょうか、これはまさに四大元素を比喩した表現でもあります。 それは〜疑いと不安が裸の姉妹たちのようにベッドに入って来る。この身体と精神によって二項対立に置かれた関係は同一の対象物として見えてくるのです。終わりの愛は嗚咽であり恫喝である。なんてこれもまさにそうでしょう。この対象物が矛盾と対立の関係に位置し、くびれ(歪み)て見えてくるのは、〜鏡には映らない〜銀河は破顔する。そういえば遠く宇宙を眺めるときには、その重力によって光はくびれを通り、同一の星々たちは複数の像になって見えてくる(重力レンズ効果)。つまりこの詩は哲学でもあり物理的な法則が基盤となって出来上がっている深い詩である。といえるのでないか。そういう認識によって書かれたものであろう、と勝手な推測の読みを尻目に、読み手の私がたまには精進料理でも食べたいのです。 ---2023/09/16 22:55追記---
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