「読んだものは読んだ」とは言えないのである。/ななひと
外に存在しないのである。「論語読みの論語知らず」という言葉があるが、それこそがまさに本当の「読んだ」人なのであって、得々と論語の精神について語り始める人は、その時点で「間違っている」「論語を理解していない」のである。
そういう意味で、人は、「読んだものは読んだ」、「あなたの文章は読みました、あなたの言いたいことはわかりました」ということは、決してできないのである。人は文章を、「字義通り」に、「そのまま」理解するということは、決してできないのだ。
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