ノート(わきみず)/
木立 悟
風紋をつまみ
風紋になり
つままれ もどり
風紋に満ち
真沙羅(まさら)に揺れて
刺すように
さすり さすり
骨ひたす色
踊る要(かなめ)
花に沈め
踊れぬものらを
問わぬはためき
さすり さすり
たましいを取り
檻を檻に飼い
かたちたしかめ
満ちるものらは
満ちるそのまま
指のしずくに
映る空の火
骨の鍵は浮き沈み
輪の行方の重なりの
ひとつを見すえるまなざしに
生まれつづける波音はある
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