【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
 
)流れるように書かれたことではなかっただろうかと思うのです。そう思うわたしは、わたしの筆の勢いのまま、この詩は、現代の毛筆たるPCの上でほとんど没入するように打ち込まれて言ったものではないか、などと書きます。それがオン書きだったかどうかの事実はともかく、オン書き的な要素、つまり、創作の時間のリアルタイム性というか、よむひとがその時に共時を感じるようなことが、かつてはあったような気が、しているのです。
定まらない主語。定まらない語尾。これは語り手自体が揺れながらなのではないでしょうか。共にあるわたしは読みながら揺れずにはいられません。「市道といいましたが民家に横附けされていたので、ドアは擦れないよ
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   グループ"フレージストのための音楽"
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