多義性のデザイン(アスパラガスさん讃3)/渡邉建志
う「日なた」にわれわれは満たされて、幸せな恍惚が訪れる。
僕はあまりにもこの詩が好きだ。
あまりにも満たされるので、読後、僕にはこのスケートリンクが、
空の上にあるとしか思えなかった。この世にあるものとは思えなかった。
とても透明だ、と思った。上空500メートルぐらいにあるように思った。
あなたはもっと高いところを考えるかもしれないし、あるいは空に浮いているなんて
思わないかも知れない。
いずれにせよ、このスケートリンクの絵は、読む人にすべて任されている。
スケートリンクは街の真ん中にあること以外何も書かれていない。
でも、スケートで滑るようなスピードで、リフレインとともに詩
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