超真理男兄弟[場面1−2]/国産和風モモンガ
し落ち着いて来たので(対話はやはり時には必要だ)、歩き出すと足音が始まる。
ぴちょ、ぴちょん。ぴちょ、ぴちょん。
腰のランタンを灯す。足元がおぼつかなくていちいち頭を下げていられない時に使う。すーっと暗闇が光に侵食されていってあるところでとまる。もうちょっと奥まで照らしてくれてもいいんじゃないかな、というちょうど一歩手前で絶妙にとまる。
後は君自身が自分の足で歩いて確かめるんだ。
分かったよランタンくん。
配管工は歩き出す。わたしではなくて配管工だ。
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