ばらばら/
小宮
ラジオから聞こえる声が
消えて
死を知って
全部が蒼になったことを
よろこぶ暇は無く
嘆く暇なら
燃やすほどあるってのに
妙な音に惹かれるのは
そこに意味が在ると思うからで
でもホントは何も無くて
だから墜ちた空は高い
おぼえた殺気は
ぬらぬら
目の下のくまになるか
おへその横の
疵になるか
さぁ来い
灯りが欲しいのは
前を見るためではなく
自分を燃やすため
美しく
輝くため
最期まで
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