冬待ち/
水中原動機
のどのおくが
カラカラたたく音
聞きながらぼんやりと
空を眺めたんだ
真夜中のオリオンは
まだちょっぴり力が抜けてて
威勢はいいけど腰が引けた
ヤンキーみたいだ
毛布出して
こたつ出して
こたつで食べるアイス買って
少し先走って冬を始めてみた
外にはまだ
生ぬるい空気が流れてて
車輪とレールのこすれる音階も
さほど高くはないのだ
とぼけたおじいさんの
クリーニング店に出したコートは
来週かえってくる
ほんとうの冬が始まるのを待ってる
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