いつかギラギラしなくなる日/虹村 凌
の隙間から差し込む光が
ベッドの上の醜い芋虫達を照らす
籠の中のハムスターが恨めしそうに見ていた
ハムスターから眼を逸らせて
次に眼が合ったのは
舌を長く伸ばして舐め上げる君の眼
即座に逸らせた眼は
天井をギラギラと輝かせる光を追って
まるで鳥が魚を捕まえるように
口から溢れて滴り落ちた
あなたはいつも優しい眼で見ているのに
今日は何だかギラギラしているわ
帰って頂戴
女は口元を拭いながらそう言うと
背を向けて二度と口を開かなかった
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