子猫と部屋で/夕凪ここあ
れでも
夕飯の時間には
小さい舌で
ミルクを
一生懸命掬うんだ
おなかいっぱいになったら
おやすみ
だからやっぱり
子猫が飼いたいんだ
私は
灰色や白
まだら模様でも
黒も凛々しくて
いいね
子猫の
あったかい背中
少し不思議な
やさしい背骨の感触
と鳴き声
夢見ておやすみ
あなたが
背中を
やさしく撫でる
その仕草が
あったかくて
まるで
猫になったみたい
明日の朝
起きたら
ふたりの間に
子猫がいたら
いいのにね
もう
名前も考えてるの
男の子と
女の子
今より少し
広い部屋で
今みたいに
しあわせ、で
子猫のいる
生活
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