月に願いを/純太
月の灯かりが舞い降りた
この街で今夜は
どんな夢を並べよう
涙が出そうなこの刹那達が
私を人形に変えていく
みぞれの私に
どんな色つけて振舞えばいい?
星さえ見えない夜に漂って
シャワーの水滴が
体を縫っていく
従順な笑顔を今日も見てほしい
頬を伝う雫達
凍ってしまう前に
あなたの胸に沈みたい
月に願いを・・・
抱きしめた吐息を
閉まって口紅を塗る
あの日のキスが
瞼に染みてゆく
静かな想いだけ
季節に秘めながら
見知らぬ鳥達を
癒して流れてた
夜空の下
瞳を探し揺れてしまう前に
からませた指 もう一度
月に願いを・・・
月に願いを・・・
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