希望の小鳥〜詩的小話〜/きりえしふみ
鳥はそんなものを 飽きずに探して飛ぶの?
……それはね 坊や 私たち人間が余りにさみしがり屋で 余りに泣き虫だから
小鳥たちがせっかく……その小さなクチバシや羽で掘り当ててくれた宝物を
たった一晩で使い切ってしまうからなの
だから小鳥は毎日 星の元を集めて空を飛ぶのよ
雨の日以外はね
それじゃ母さん星の元って 何?
……それはね 坊や
優しい穏やかな木漏れ日や 草花の上に乗った光 微笑み……そんな優しいものをかき集めて 小鳥は飛んでいるの
そんなことして どうするの? 何になるの?
ご褒美のご馳走でも誰かに貰え
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