凱旋門/馬野ミキ
俺はコーナーを曲がりきれない
俺はコーナーを曲がりきれないでいる
第三コーナーから第四コーナーへ
俺は外壁を破壊しながら走っている
スポンサーの名前が書いてある看板を壊しながら走っている
人々の声が遠くになる-
夢の世界でゆかいに宇宙をとんでたら
真夜中にいきなり目が覚めて急に引力の重さを畳の奥に感じて引っ張られている感じ
通勤の満員に近い電車のなかで
30cm離れた女の尻を3秒以上見つめない為に
懸命に他のものを見つめるためにいきなり慌てている感じ
秒針の音がどんどん大きくなるホラー映画みたい
そんな感じのなかで俺は少しあせ
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