ビルの谷間に置いてきた/
虹村 凌
うそつきが夜を歩くよ
煙草の煙とても白くて
思わず笑った
思わず泣いた
それは嘘
泣いてなんかない
泣いてなんかない
嘘吐きが夜を歩くよ
街の明かりが
河に優しく突き刺さる
ゆるりゆるゆる
河に優しく突き刺さる
遠く遠くの向こう岸
夢見る嘘吐き夜を行く
煙草の煙とても白くて
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