『ゴースト・ソング』/大覚アキラ
 



「暗転」

  部屋そのものが発光しているかのように
  眩い光を放つ真っ白な部屋が
  ゆっくりと
  その輝きを弱めてゆく

  頭蓋のドームの中の銀河は
  いまもなお渦を巻き続けていて
  それは加速する一方だ

  歌声
  鳴り響く
  星と星のあいだの
  エーテルで満たされた空間
 
  内側と
  外側が
  溶けて
  ゆっくりと暗くなってゆく部屋の中
  鳴り響く

  歌声
  歌声
  遠い
  歌声





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