『ゴースト・ソング』/
大覚アキラ
「暗転」
部屋そのものが発光しているかのように
眩い光を放つ真っ白な部屋が
ゆっくりと
その輝きを弱めてゆく
頭蓋のドームの中の銀河は
いまもなお渦を巻き続けていて
それは加速する一方だ
歌声
鳴り響く
星と星のあいだの
エーテルで満たされた空間
内側と
外側が
溶けて
ゆっくりと暗くなってゆく部屋の中
鳴り響く
歌声
歌声
遠い
歌声
戻る
編
削
Point
(4)