コンタクト/freakscene
 
踏切の向こう側に立つ
少女の横顔に
六十年前の悲しみが取り憑いた瞬間
僕は
塵芥を掻き分け続けた両手と
石ころを蹴飛ばし続けた両足に
ほんの一刹那
接吻と落涙を捧げることができた気がした

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