マインスイーパー/大覚アキラ
 
限の可能性を
与えてあげてください
神様


よく晴れた
ある冬の日の午後

伸び放題の雑草が枯れて
灰色と茶色で塗り潰された地雷原を
誰かと誰かが
手を繋いで歩いていく

繋いだ手のひらと
手のひらのあいだの
小さな空間だけが
安全地帯

だから
何があっても
そこだけは守りたいんだ
傷つくことも
傷つけることもない
その小さな空間を

息を止めて
動かないで
死んだふりをして

死んだふりをして


死んだふりをして
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