13号地埠頭/水町綜助
て
だから意味のないすべてのことを
僕はいとおしんだり蔑んだり
一つとして同じ事のない波のうえに揺れる太陽みたいに
ふるえながら
僕は茶色のムク犬みたいなこころで生きている誰かを
頭を撫でながら傷つけて
平気な顔をしてサンドイッチを頬張る豚
自分の痛みにすら鈍感になって
だからこそ食事をとる時間は浮かれたきもち
この金色の黒い海と
暁色の怒りと
静謐な冷たさに
身を貫かれて涙を流せばいい
そのためにクローバーと白爪草は
そこに生い茂っている
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