morning light/大覚アキラ
光、
光、
光、
粒子と粒子が弾きあって
映し鏡の無限のように
光は永久に増幅し続ける
その中を
巡礼者のように
おれは俯きながら歩く
右手には
コンビニの乳白色の袋を提げて
もはや光は
暴力的な勢いで増殖し続けていて
コンビニの乳白色の袋を
突き破って
光は侵食してゆく
缶ビール
ヤキソバパン
ポテトチップス
マルボロライトメンソール
光の洗礼を受けたものたちが
神々しい輝きを纏って
それ自体も光を放ち始める
あらゆるベクトルに向かって
放たれ続ける光の
目映い白が
瞳孔を射抜く
白く、
白く、
白く、
朝。
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