日常/哀音
 
黒板を見ると
右端にぼやけて見える 君

視界の隅っこだから
君がどこを見つめてるのか判らないけど

不真面目な君はおとなしく前を向かず
私の方へ体が向いているのだけ判る

君と私の間には何人もの人がいて
君と仲良しのあの子は君の前の席にいて

君はどこを見つめてるのか判らないけど
私の体は君側だけ 日にあたってるみたいで

期待するのは無意味で下らないことだと知っているのに
自然な身動きに盗み見を混ぜる

もちろん君は不真面目だから
次の授業の小テストを勉強しているのだけれど



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