不思議な覆い/
ひじり
ブックカバーは不思議な覆い
一度本に被せれば どんな本も同じ顔
シャナイでなにを読もうとも 誰にも何にもわかりゃしない
ブックカバーは不思議な覆い
しんしん表紙に降り積もり のっぺり中身を隠してる
外した表紙は澄まし顔
読まれたなんて気付いちゃいない
けれど淋しいブックカバー
よれてよごれて箱のなか
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