文学史的演説/ダーザイン
しいリアルのなかで人々は容易に自身の実存をメタファライズさせて世界に遍在する者となった。イマジネーションとは例えば狂気に世界性を帯びさせることにより世界の狂気を暴き出す世界への挑戦であり、この世界との本源的な戦いは自らの脳内で自らの脳を世界の異常な現存のほうへと近未来小説的に同化させるべくリアルと呼ばれる妄念の質そのものを変容させる戦いなのだ。アメリカ人がイラクやアフガニスタンで行っている劣化ウラン弾による正義を見ろ。正気の沙汰とは思えないが、アラブ人の遺伝子に人類進化の予兆でも刻印しようというのだろうか。原爆やナパーム弾の投下もそういう性質のものであった。送電線は無限に世界を接続し、時空を超えて
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