赤い雨メスシリンダー/朽木 裕
 
いつもいつもいつも自分に非があると思って生きてきて
悪くなんかないよ、って不意に頭撫でられたら泣いてしまうでしょう?

どうして君はそんなにも優しいのだろう。
綺麗になりたいと思うよ。
はやく君の心に釣り合うくらい。


傷口はもう痛みを忘れて
けれども傷みは激しくなるばかり。
悼む事なんて出来やしないわ。

だって死んでしまえるわけじゃない。


赤い雨メスシリンダー。


それは血でしょうか、それとも涙、
わけがわからなくて撫でられた頭に君の体温を必死で探した。


偶にね、
分からなくなる。
君と居る私は泣きたいのか笑いたいのか。

きっと
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